2025.04.07更新
矯正治療の一般的なリスクと副作用について
【治療期間】
治療期間は約1ヶ月に1回の来院を原則に、永久歯の矯正治療で2~3年程度です。
歯の萌出や歯の動きには個人差がありますので、計画した期間が多少変更されること
があります。また治療の難しい症例ほど治療期間もかかります。最も期間を要するもの
には、著しい反対咬合、開咬、舌や噛み方に著しく間違った習慣がついている場合、
などがあげられます。
【矯正装置の装着・撤去時】
通常の治療時間は30分位ですが、装置の装着・撤去時は約1時間位必要となります。
【食後の歯磨きをおろそかにすると】
矯正治療中は食べ物が詰まりやすく掃除が難しくなります。毎食後の歯磨きは必ず行ってください。私たちスタッフも歯磨き指導を中心にできる限り予防処置を行います。
歯磨きをおろそかにすると歯の表面が溶け、虫歯や歯ぐきの炎症が起こります。これらの程度が進行しますと、治療が続けることができなくなり、装置を外すこともあります。
【治療の成果】
治療を成功させるためには、患者さん自身の努力やご家族、周囲の人達の協力が必
要です。装置を十分に使用しない、予約を守らない方の場合は治療がうまく進行せず、
治療期間がのびるだけでなく、治療結果が不十分となることがあります。
取り外し式装置やアライナー矯正装置(マウスピースタイプ)は約20時間/日の装着が必要となります。
治療上必要な事項を守れない場合は、治療の継続をお断りすることがあります。
【矯正治療中の痛み】
矯正装置が装着されると、始めの頃は頬の粘膜を咬んだり、口内炎ができることや、装置の種類により喋りにくい場合もありますが装置に慣れるにしたがいこの様な事もなくなります。また、ワイヤーを調節してから3~4日位は個人差がありますが歯が浮いたような感じになり、食事の時などに痛くなることがあります。この間、必要なら柔らかい食事をとり、食後はやさしくマッサージするように歯磨きして下さい。
もしどうしても痛みが強い場合には「バファリン」など、ご自分にあった鎮痛剤をおのみになっても結構です。一般的には日常生活に支障のある程の痛みではありません。
【治療の途中で…】
治療の途中で、歯が一時的に「噛みにくい」「出っ歯になる」「受け口」「すきまがでる」など患者さんが不安に感じるようなことが起こることがあります。
これらは、治療のゴールに向かう一行程にやむを得ず発現するものです。
どうぞご心配せずに指示に従って通院して下さい。必ず改善され、きれいになります。
【「針金がとびだした! 」 「装置がぐらぐら! 」 など…】
ときどき治療中の装置から「はりがね」がとび出したり、装置がはずれてグラグラしていることがあり、びっくりすることがあるかもしれません。
原因はいろいろ考えられますが、まず割り箸等で押しあててなかに入るのもあります。
しかし、ワイヤーが歯ぐきや粘膜を傷つけて痛い時には早めにご連絡ください。
うまくいって、気にならないようであれば次回までそのままで結構です。
【治療計画の変更】
治療計画は患者さんごとに異なります。治療の途中で、装置の使用状況、著しい骨格
性変化、舌の突出癖や歯の動きなどによる予測の出来ないことがらで、治療期間の延
長、治療計画、治療方法の変更、抜歯などが必要になる場合もあります。
【歯肉(歯茎)の後退、歯根の吸収】
歯が動く時、歯茎が後退(ブラックトライアングル)や個人差がありますが、歯の根の先が吸収し短くなることがあります。多くの場合日常生活での支障はありません。そのような症状が認められた場合、個別にて対応いたします。
【現代人のあごの関節はとても弱くなっています
あごの関節から音がしたり、開けにくくなったり、痛みを感じる人が増えてきています。
矯正治療はこういった現象の直接の原因にならないと言われていますが、治療中このような症状が起きましたらお知らせください。
お口を安静に保ち、固い食物や大きく口を開けるなどあごに負担のかかる事はなるべく行わないように注意して下さい。
【受け口(反対咬合)の人などでは】
成長期の場合、治療中・治療後に下顎が著しく成長することがあり、矯正治療だけでは十分な対応が出来にくくなることがあります。このような場合は矯正治療と併用して
外科手術を必要とすることもあります。
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